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占い師としての成長日記
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今朝の折込チラシに、大手不動産会社が企画する分譲地の募集がありました。平均4~5000万円台、大きな庭と大手ゼネコンがそれぞれに施工プランを載せています。間取り図を見ているだけでとても素敵な家だとわかる分譲地ですね。利息を含めればきっと6千万円くらい支払う家になるのでしょうが、それでも広告を見れば、人間の欲望は刺激され「欲しい」と思ってしまいます。我が家はとてもじゃないけど手が出ませんので、スルーしましたが・・・いや~残念です(苦笑)。


その一つ一つの施工プランに、間取り図に花を添える、夢のような文章が添えられていたので、ちょっとご紹介します。
いつまでも自慢の夫婦でありたいと思います。
あるときは天体観測、あるときはおしゃべり、あるときはネットで宿探し。
この広~い部屋には‘夫婦いっしょ‘を楽しめる、いろんな仕掛けが満ちています。今日はディナーに出かけていく服選び。ねぇあなた、少しその洋服派手すぎない?』


正直言って、とても複雑な心境で、この売り文句を読んでしまいました。
世の中の夫婦や家族って、こんなに美しくまとまるものなんでしょうか。



現実の夫婦は、天体観測はおろか、夫が帰宅する頃、妻は子供の相手で疲れ果て、夢の中で天体を見ているほうがよっぽど幸せだったりするし、夫は夫で、増える責任、思うように増えない給料の中で自分を抑え、ローンを抱えた身分では感情だけでもう辞めることなど許されず、会社の中で必死に生きて、疲れ果てて家に帰ってきて、ただ眠る生活です。
少なくとも、私はそうですが、世の中そうじゃないんでしょうか?


子供を連れておしゃれしても、結局おしゃれな店なんかには入れませんし、逆に迷惑になってしまいます。おしゃれな服を着せたときに限って子供はスパゲッティミートソースなんて食べちゃうものですしね(笑)。
子供を誰かに預けてまで、夫婦でデートできるほどのお金の余裕もなく、
時間のゆとりもないのですね。我が家のとなりはとてもおしゃれなイタリアンレストランなんですが「子供はダメ」ってうたっています。特別な日に来てくださいということですけど、ディナーができる場所なんて、子供は出入り禁止が普通ですよね。当然、このイタリアンレストランに私はまだ入ることができないままです・・・(;_;)


ディナーなんて、独身時代だけの特権かもしれない・・・。
子供が大きくなれば、いつかできるものかもしれないけど、でも、今の自分にはどうなんだろう?でも、この分譲地の販売対象は明らかに私と同じ子育て世代。デートが可能になっても、子供が大きくなれば教育費に圧迫され、ディナーなんてますます捻出できないと思うんですが・・・。
そんなに優雅な子育てをしているのは芸能人くらいだと思うのです。
あるいは、一部の特権がある人だけか。


ちょっと話ははずれますが、子持ち女性タレントのT(夫はお笑いタレント)が明石屋さんまさんのトーク番組に出演したときこう発言したそうです。
「子育てはチョー楽しい♪。」


その発言に対し、さんまさんはこう切り返したそうです。
「お前の子育てが楽しいのは、こうやってテレビに出れるからや。お前のように手伝ってくれる人がおりゃ、子育ては楽しいけど、普通はそんなんじゃないで。」
それを教えてくれたのは、私と同じ子育て真っ只中の友達でしたが、その友達はさんまさんに拍手を送りたかったそうです。
私も同感です。この日本に、そんな恵まれた母親は一握りでしょう。
ましてやテレビに出られるならば、専属のメイクさん、スタイリストさんがついて自分をきれいにしてくれる時間だってあるわけですよ。
そんな彼女たちの子育てと自分の子育ては同じ目線ではないのです。
現実の私たちはもっともっと日常の雑念や雑務に追われているし、自分の時間を追求すれば家族との距離感に罪悪感を持たずにはいられないし、子供を誰かに預けてぱ~~っとやりたくても、身動きの取れない自分には「我慢」という道しか残されていない人のほうが、芸能人やセレブなママよりずっと多いのに。


恋人時代のように夫ともっと触れ合いたい、現実のことを忘れて二人の時間を楽しみたい、でもそれがなかなかできない、って悩んでいる人がたくさんいるのです。


広告の文章にこんなに過剰に反応してはいけないのかもしれませんが、
反応してしまうのは、毎日多くのご相談を聞く立場になっている、私の職業病かもしれません。
人間って、表面よりも内面のほうがずっと深くて広い。そして、みんな誰だって他人には自分の悪い面を見せたくないし、みっともない自分を知られたくないのです。
少なくとも、あまり深いおつきあいのない近所にほど、絶対「うちは幸せ家族です」って顔をしておきたいと思うんですよ。お宅に負けないくらい、いえそれ以上、うちはうまくいっています、問題なんてありません、てそんなくらいに振舞いたいものだと思うのです。


誰だって、「いつまでも、自慢の夫婦でありたいと思います」そう思って結婚していきます。


でもうまく回らなくて、苦しんで、もがいて、だけど、家族としての形を失いたくなくて家から出て行く勇気もお金もなく、現実を必死で泳いでいるんですよね。
お金があればうまくいくのかは、また別の問題になりますが・・・。


家の販売広告を見ると、あたかも「美しい理想的な家族が住む家」としてうたわれていますが、人間はそんなにうまくまとまらないし、回らない不器用な生き物です。感情があるし、相性もあるし、アクシデントもある。強い立派な人もいるけど、同じ数だけ、弱く、だらしのない人間もいる。
きれいな言葉を並べられると並べられた分だけ、私はどうしても違和感を感じてしまうんです。人間とか、家族とか、夫婦とか、そんなに簡単に作成できるものでもない。ひとつにまとまるものでもない。お金をかけた家に住めばそれがまとまるものでもない。家族っていうものが煩わしい存在なだけの人だって世の中にはゴマンといるのです。


「うちはどうしてこんなことに・・・」なんて思うこと、主婦になれば必ず通る道だと思います。それは、夫のことかもしれない、子供のことかもしれない。あるいは、自分自身が事件の導火線になってしまうかもしれない。
他の家族すべてがこの広告のように美しくまとまっていると考えないでほしいのです。私自身、不完全で、未熟な存在です。占い師ですが、抱える問題がないわけではありません。世の中の人と同じように家族に対して葛藤があります。時には子供に、夫に、義理の両親に。
ですが、占い師だからこそ、抱える問題から逃げてはいけないし、人間として問題を越えることを義務付けられている厳しさがあります。ズルしたり、スルーすることは、許されていません。


でもそんな問題を抱えて必死に生きている自分を「悪くない」と思えるのかどうか、眼をそらさずに「頑張れ、アタシ」と応援できれば、人間の泥だらけの部分を愛せるならば、私も鑑定士として成長できるのでしょうね。


いつまでも自慢の夫婦であることを否定するわけではないけど、それはとってもとっても現実離れしたある意味、理想の理想ですね、と一人で折り込みチラシに突っ込みを入れてしまいました(笑)。夫婦一緒を提唱するなら、この国のどうにもならない今の体制、働き蜂のこの国のストレスをなんとかしてください。共稼ぎしなければ家も建てられない家族のほうが、今は本当に多いんですよ。


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プロフィール
HN:
志我雨音(しがあまね)
性別:
女性
職業:
占い師・レイキヒーラー・主婦
趣味:
ゆっくりとひとりカフェ♪
自己紹介:
日記をただつれづれなるままに書くだけでなく、自分にも、皆さんにも何かを感じていただけるような文章を作り上げたいと思います。
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