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占い師としての成長日記
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昨日のブログにチラリと書きましたが、日曜日は丸一日、ボーイスカウトの活動に参加してまいりました。息子はカブ隊ですが、カブ隊は地域の調理施設にてギョウザ作り、私たち保護者はキャンプ場で餅つきの設営。活動中は私は息子のことに手を出しません。カブ隊の隊長さんや、デンリーダーと呼ばれる付き添いのお母さんたちに、一切をお願いします。もちろん、基本的なことは「自分で自分のことをする」のが当たり前。デンリーダーさんはカブ隊に所属するスカウトのお母さんで構成され、デンリーダーになりたい人がきちんと研修を受け、活動中は「みんなのお母さん」として動く人です。


さて、ギョウザ作りを終えて、餅つきの会場に現われたカブ隊の少年たち。息子も、ギョウザやつきたてのおもちや、ボーイ隊の仕込んだおでんなどをほおばって、そのときは笑顔だったのですね。ですが、食事を終え、隊長がスカウト一人一人を呼び出し始め、なにやら離れたところで訓練をし始めました。気をつけ!とか倣え、などを練習しているようです。
そして、広いキャンプ場なのに、もじもじして一人動けなくなっている息子・・・。誰ともはしゃいでいないので、「あれ?もしかして輪に入れないのかな?」と不安になった私は、息子に「どうした?大丈夫?」と声をかけました。なにやら不穏な空気が息子からどんどん出ています。顔がなんとも言えない表情に変わっていたのです。


頭をなでると、息子が堰を切ったように泣き始めました。
「どうしたの?何か言われたの?何があったの?」
何もないと首を振りながら息子は言いました。
「ボーイスカウト辞めたい・・・飽きた・・・辞めたい。」
その目にはみるみるうちに涙がたまってくるではありませんか。
ちょうど向こうから隊長が次の番である息子を呼ぶ声がします。だけど息子は「いやだ。いかない。ボーイスカウト辞める。」の一点張りで、ますます大声を上げて泣き始めました。


事情の分からない私は息子を泣き止ませようとしたのですが、一向に収まる気配がなく、混乱してしまいました。すると、息子の泣き声で担当のデンリーダーさんが私に向かって「大丈夫。話を聞くから任せて。」といって息子の傍らに腰を下ろして、二人きりで話を始めていました。
他の人たちも「大丈夫。こういうときはデンリーダーさんのほうがいいから。任せておけばいいのよ。親が入ると、かえって子供は感情的になったりするからね。」と言って下さったので、ここはもうデンリーダーさんの手に委ねるしかありません。


説得?話し合い?はかなり長く感じました。
その間、カブ隊のほかのスカウトたちが息子を囲み、なにやら心配そうに見守っていたのが印象的でした。デンリーダーさんは息子の横で腰を下ろし、ずっと息子のそばについていました。


他のお母さんたちも「どうしたの?大丈夫?」とかなり心配してくださっています(そりゃ、あんなに激しく大声で泣いたらそうかも・・・)。


私は息子が他のスカウトたちとうまくなじめずに、いつも一人でいることが苦痛なのかと思って心配で声をかけたのですが、実はそんなことでは全然なく、隊長が「カブ隊の5つの約束を言え」という宿題?を課していたらしく、一人一人を呼んで、号令と共に暗唱することになっていたらしいのです。それが言えるようになるとカブ隊の中で一つのランクが上がるらしいのか、この暗唱がちょっとしたプレッシャーになっていたらしいのです。その上、暗唱するという宿題があったのにもかかわらず、自分はそんなこと全然してこなかったので、「やばい。俺はやっていなかった。でもやっていないって言ったらお母さんに叱られる。でも俺の出番はもう来てしまう。どうしたらいいんだ。」・・・という葛藤の末「辞めたい」で爆発したらしいのです。


デンリーダーさんは「いやなこともあるかもしれない。休んでもいいから、辞めないで頑張って続けていこう。」と言って下さったそうです。先日の登山もあまりの厳しさに弱音を吐きそうだった息子。今日の宿題のことも、彼なりに「やっていない」ことを負い目に感じていたゆえの涙だったのでしょう。


お話の最後にはちゃんと立ち上がって、隊長のそばに行きました。
その後姿を見ながらデンリーダーさんが話をしてくれました。
「ちゃんと彼は自分の気持ちを自分の言葉で言えるよ。やってこなかったから、お母さんに叱られる、宿題の言葉も言えないって思ったら、彼の葛藤が涙になったんだよね。」
そうか・・・私と一対一の向き合いだったら、息子はここまでのことを言ってくれたかな?きっと私が「こうに違いない」と断定したり、あるいは「そんなに辛いなら辞める?」と言い出してしまうかもしれない。親の甘さが出るか、感情的になって話し合いが決裂する可能性が高いのが親との向き合いだと思うから・・・。


帰宅した後、とにかく息子を褒めて「よく頑張ったね。みんなあなたのこと心配してくれてたよ。ありがたいね。」と頭をなでてあげました。息子は細かいことは言わなかったけれど、「辞めたい」とはもう言いませんでした。


また、以前お世話になっていたビーバー隊の副隊長から心配のお電話も入りました。そこで言われた印象的な言葉・・・。
「ボーイスカウトは習い事じゃないの。だから正直言って八割が苦しいことだと思って欲しい。楽しいことは一割か二割あればいいかな。
でもそのなかで、自分なりの楽しみを見つけてくれるようになって欲しい。」
「今日の彼の涙は、誰かにやられた、何か嫌なことを言われたという涙じゃないよね。自分の内面の葛藤の涙だったんだから、涙の種類も成長を感じるよね。すごいことだと思わない?褒めてあげてね。」


そうですね・・・。
大人になればその言葉が別の意味でよくわかる。大人になればなるほど、苦しいことが増えて、楽しいことなんてほんのわずかかもしれません。
息子にとっては苦しいことかもしれませんが、その苦しさは息子を鍛えてくれます。逃げ出すことや辞めることは簡単ですが、でも今は、楽しみを見つけて乗り越えることを覚えて欲しい・・・。息子が泣いていたとき、心配そうに話を聞いていたスカウトたち。息子のすぐそばに、苦しいときを共有する仲間がいてくれる。この存在は大きいのです。


そして、息子も今後、何かのつまづきをしているスカウトが他にいたら、隣で心配そうに見守るような優しさを今日のこのことで知って欲しいですね。
いろんな人たちの支えがあって出来ることがある。
私もそんなことを実感した一日でした。山を乗り越える息子、それを見守るだけで手を出してはならない私にも、本当に親の試練ですよ。


本日の感謝・・・

もちろん、今日はいろんな方々に心配をおかけしてしまったので、本当に申し訳ないような、でもそれ以上にありがたい気持ちが強い。
気にかけていただいたり、息子を、自分の息子のように見守ってくださるデンリーダーさんはすごい役割を果たされている。きっと私もボーイスカウトに在籍している限りはいつかそれをやらねばならないときが来ると思うのだが。
じっくりとお話を聞いてくださったことで、息子のぐちゃぐちゃも解けたに違いない。あのときの私にそれはできなかった。
おいしいお餅以上に、息子の葛藤の涙は私にいろんなことを教えてくれたように思う。息子を温かく導いてくださった方々にありがとうございます。
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志我雨音(しがあまね)
性別:
女性
職業:
占い師・レイキヒーラー・主婦
趣味:
ゆっくりとひとりカフェ♪
自己紹介:
日記をただつれづれなるままに書くだけでなく、自分にも、皆さんにも何かを感じていただけるような文章を作り上げたいと思います。
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